Plastic Cloud extension


Plastic SCM のホステッド型ソリューション、Plastic Cloud へようこそ。

このガイドの目的は、Plastic Cloud extension とその主な概念について、スムーズに理解していただくことです。

このガイドは、Plastic リポジトリをクラウドで稼働させるための手引書としてご使用いただけます。

Plastic Cloud とは

Plastic Cloud は、ホステッド型の Plastic SCM サーバーソリューションです。

2 種類の Cloud 製品が用意されています。

Plastic SCM Enterprise Edition と Cloud extension
オンプレミスサーバー(Enteprise Edition に含まれています)を必要とせず、Cloud でリポジトリをホストするチーム向けの製品です。
要件:Enterprise Edition を購入し、Cloud extension(Cloud Edition ではなく)を追加する。
このガイドでは、このバージョンの Plastic Cloud について説明します。
Plastic Cloud Edition
これは、オンプレミスサーバーを必要としないチーム向けに設計されたもう 1 つの製品です。Cloud が唯一の中央の場所となります。
チームメンバーは、リポジトリのローカルクローンを使用するか、Cloud に直接接続して作業することができます。
要件:Cloud Edition を購入する(Enterprise + Cloud ではなく)。

ユーザーの視点からは、従来の Plastic SCM サーバーと同じように Plastic Cloud で作業でき、ブランチをプッシュ/プルしたり、リポジトリを作成したり、権限を管理したりすることができます。

内部的に言うと、Plastic Cloud では完全に再設計された Plastic サーバーコアが使用されます。クラウドコアは、1 つのコンピューターではなく、複数のクラウドロール上で実行されます。つまり、ロール(コンピューター)を追加することで水平方向にスケーリングすることができます。

Plastic Cloud はマルチテナントの高可用性ソリューションであり、数千の組織を処理することができます。これにより、基盤のクラウドインフラを最適に利用することができます。

実際、サーバーのセットアップやメンテナンスについては心配する必要がありません。ソリューション側で処理されます。


このガイドでは、Cloud extension がどのように機能するかについて説明します。


対象ユーザー

Plastic Cloud extension はさまざまなシナリオで効果的に活用できます。そのうちのいくつかを以下に示します。

  • あなたは小規模なチームに属していて、インフラの管理は行いたくないと考えています。すでにノート PC で Plastic を実行していますが、独自の Plastic サーバーをインストールして管理することは望んでいません。ただし、チームのために中央のランデブーポイントは必要です。そのような場合は、Plastic Cloud extension が最適です。
  • あなたは、世界各地で業務を行う大規模企業のチームに属しています。中央のサーバーは必要ですが、IT グループに負担をかけることは避けたいと考えています。そのような場合は、Plastic Cloud 組織をセットアップし、それをホステッド型の中央サーバーとして使用することができます。
  • あなたはゲーム開発チーム(または大規模なリポジトリや大きなファイルを扱うその他のチーム)に属しています。バージョン管理ソフトウェアの主なホスティングプロバイダーについて調べましたが、チームに適したソリューションが見つかりませんでした。Git ベースのソリューションには、有名な 2GB のリポジトリ制限があります。それ以上の容量が必要な場合は、Plastic Cloud が適しています。

これら 3 つが主なシナリオですが、他にもさまざまなシナリオが考えられます。あるチームからは、Plastic Cloud extension をライブのクラウドベースバックアップとして使用したいと要望を受けたこともあります。これも確かに有効な用途と言えます。


Enterprise Edition 用の Plastic Cloud extension 組織を作成する

Enterprise Edition ライセンスを取得したら、Plastic Cloud extension を使用してまず行う必要があるのは組織の作成です。

組織は、クラウド内でさまざまなリポジトリのセットを扱うための方法です。組織の中では、必要なだけいくつでもリポジトリを作成できます。

組織を作成する方法は次のとおりです。

  1. plasticscm.com Cloud ダッシュボードに移動して、Plastic Cloud extensionを追加します。

    または、plasticscm.com/cloud にアクセスし、「Subscribe now!(すぐにサブスクライブ)」ボタンをクリックします。

  2. 新しいページが表示され、そこでサブスクリプションとアカウント情報に加えて、組織に関連する次のデータを入力する必要があります。
    • 組織名 - これはクラウド内でリポジトリを識別するための方法です。わかりやすい名前を選んでください。
    • データセンター - 転送速度を向上するために最寄りのデータセンターを選択します。
  3. 組織が生成され、通知されます。
  4. Plastic Cloud にサインインして、使用できるようになります。

Plastic Cloud から Plastic 開発者 GUI へのアクセス

Plastic で Cloud 組織の操作を開始するには、Plastic Enterprise Edition をインストールして設定する必要があります。

Plastic Enteprise Edition および Cloud extension のユーザーは、Plastic SCM Enterprise Edition のインストールおよび設定方法を学ぶ必要があります。

準備が整ってから、この章の内容に進んでください。

クラウドサーバーにアクセスする方法を確認しましょう。

  1. Plastic GUI にアクセスし、クラウドビューを開きます。次のように表示されます。
    Plastic 開発者 GUI から Plastic Cloud へのアクセス
  2. サーバー名として organization_name@cloud を入力します。この場合、組織は test です。つまり、test@cloud と入力する必要があります。
  3. 次に、(最新情報に更新)をクリックして(または Enter キーを押して)、自らの組織にアクセスします。
  4. クラウドサーバーにアクセスするために資格情報の入力を求められます。
    クラウドサーバーにアクセスするための資格情報の入力

    Enterprise Edition ライセンスを購入したときに www.plasticscm.com への登録に使用した資格情報を入力します。

    次回のために資格情報を記憶することを選択した場合、接続プロファイルが作成されます。こうしておくと、資格情報を入力する必要がなくなります。
  5. 次に、使用可能なリポジトリのリストが表示されます。空です。これは、まだクラウドにリポジトリを作成していないためですが、クラウドにはもう接続しています。
  6. 通常どおりにリポジトリを作成します。
    最初の Cloud リポジトリの作成
  7. この後、リポジトリリストを最新情報に更新すると、最初の Cloud リポジトリが表示されます。
    作成された最初の Cloud リポジトリ

これから、この Cloud リポジトリでの作業を通常どおりに行うことができます。

備考:現時点での制限事項のリストを参照して、この時点で行えることを確認してください。

Cloud への最初のプッシュ

Cloud にブランチをプッシュすることは、通常の Plastic SCM サーバーにブランチをプッシュすることと同じくらい簡単です。このケースでは、次のように行います。

ブランチを Cloud にプッシュする

これで main ブランチは Cloud 内にすでに入っていることになります。


organization_name@cloud をすべての場所でサーバー名として使用する

最後に 1 つだけヒントです。サーバー名を使用できる際は、常にorganization_name@cloudを使用できます。これは以下のことを意味します。

  • CLI から cm repo list test@cloud のようなコマンドを実行して、利用可能なリポジトリのリストを表示できます。
  • ローカルサーバーからクラウド組織への同期ビューを作成できます。
  • GUI からリポジトリのリストを表示し、リモートでブランチエクスプローラーを開くことができます。
  • クラウドサーバー上のファイルにリモートで注釈を付けることができます。
  • 他にも多くのことを実行できます。

Cloud へのワークスペースの接続

Cloud リポジトリを直接操作することが可能です。

必要となるのは、Cloud リポジトリに接続されたワークスペースを作成することだけです。

ワークスペースのクラウドへの接続

Gluon から Plastic Cloud へのアクセス

この章では、アーティストやコンテンツクリエイター用に特別に設計された Plastic SCM のバージョンである Gluon から Plastic Cloud にアクセスする方法について説明します。

Gluon で Cloud 組織の操作を開始するには、Plastic クライアントをインストールする必要があります。

Gluon は標準 Plastic SCM クライアントインストーラーに含まれています。

まだ Plastic クライアントをインストールしていない場合は、次のようにします。

  1. 弊社ウェブサイトにアクセスします。
  2. More installers and other Operating Systems(その他のインストーラーおよびオペレーティングシステム)」をクリックします。
  3. ご使用のオペレーティングシステムを選択します。
  4. クライアントインストーラーをダウンロードします。サーバーが含まれているデフォルトのフルインストーラーをダウンロードする必要はありません。おそらく、Gluon ユーザーにとって最も必要性が低いものです。
  5. Gluon をインストールします。クライアントのインストールは単純です。60 秒もかかりません。インストール中に、インストール終了後に実行する予定のアプリケーションの選択を求められます。この場合は Gluon です。
    Plastic クライアントのインストール - Gluon の選択

Gluon を設定する

インストール完了後に Plastic Gluon が起動するように選択したため、Gluon が起動します。

Gluon によって以前の Plastic SCM 設定が検出されないため、設定画面が表示されます。

Gluon 設定

非常に簡単に入力できます。

  • サーバー - 組織名の後に @cloud を付けて入力するだけです。参加するように招待された組織または購入した組織を含むメールを受け取ることになります。このケースでは、test が組織名であるため、test@cloud と入力します。
    接続」をクリックして、クラウド組織に正しく接続できることを確認します。
  • 資格情報 - plasticscm.com へのログインに使用するメールアドレスとパスワードを入力します。
    Check(チェック)」をクリックして、正しい資格情報を入力したことを確認します。
  • リポジトリ - 「Choose...(選択...)」をクリックして、操作対象のプロジェクト(別名リポジトリ)を選択します。組織内のすべてのリポジトリがリスト表示されます。
  • ワークスペース - 最後に、クラウドからダウンロードするファイルをホストする、コンピューター上のワークスペースのパスを入力します。

これで終了です。「適用」をクリックして Gluon の使用を開始します。


Gluon の使用を開始する

Gluon の設定が終わると、最近作成したワークスペースが表示されます。

ワークスペースを調べる

最初は、まだ Cloud からファイルをダウンロードしていないので、ワークスペースは完全に空です。

設定」をクリックすると、プロジェクト(またはリポジトリ)を参照して、作業を始めるためにディスクにダウンロードしたいものを選択できます。

私の場合は、ダウンロードするファイルをいくつか選択しました。ただし、ディレクトリツリー全体やその一部をダウンロードすることもできます。

設定モード

その後、「適用」をクリックしてダウンロードを開始します。

Gluon の詳細については、Gluon ガイドをご覧ください。

通常のリポジトリと Cloud リポジトリ

上記で示したように、Plastic Cloud リポジトリにアクセスするために必要なことは、organization_name@cloud の組み合わせをサーバー名として使用することだけです。

マシン内にある通常のローカルリポジトリは次のような名前になります:repo@local

Plastic Cloud では、このリポジトリは次のような名前になります:repo@organization_name@cloud

@cloud の部分は、Plastic Cloud に接続するように Plastic に指示するためのショートカットです。実際、次のような指定が可能です。

Plastic Cloud とローカルのリポジトリ

おわかりのように、fantasywarrior3d@cloudfantasywarrior3d@cloud.plasticscm.com に相当します。

重要なこととして、ローカルリポジトリと Cloud リポジトリを切り替える際には、サーバーの場所以外に違いが何もないということに注意してください。

組織を管理する

Cloud ダッシュボードに移動する

組織の準備が整ったことの確認が取れた後は、https://www.plasticscm.com/dashboard/cloud にログインして Cloud ダッシュボードにアクセスできます。

ログインすると、組織の管理領域が表示されます。この時点ではそれほど多くのオプションはないため、非常にシンプルです。

基本的に、表示されるのは自分が所属する組織の一覧のみです。

ユーザーが組織の管理者の場合は、その一覧を管理できます(管理者になるには組織にリクエストしてください)。

Cloud 組織ページ

  • 編集」をクリックすると、次のように表示されます。

    Cloud 組織の説明を編集

    これは、組織の名前と説明を編集するための単純なページです。

    重要

    組織名」フィールドは、組織が cloud2 であるときにのみ書き込み可能です。

  • View activity(アクティビティを表示)」ボタンをクリックすると、全 Cloud 組織の使用状況を示す新しいページが表示されます。

    Cloud 組織 - アクティビティレポート

  • また、「詳細」リンクをクリックすると、リポジトリ別の詳細を示す新しいページが表示されます。

    Cloud 組織 - 詳細

次の章で、Cloud 組織の管理できる部分と管理する方法について説明します。


ロックルールの編集

Cloud ダッシュボードの「Edit lock rules(ロックルールを編集)」ボタンをクリックすることで、排他的チェックアウトの設定を開始できます。

ロックルールにより、チェックアウトを実行するときに、バイナリファイルの排他的ロックを設定できます。

排他的チェックアウト(排他的ロック)は、バイナリファイル(画像、ビデオ、オーディオなど)のようにマージできないファイルを扱っているときに役立ちます。

この機能を使用することで、チェックアウトの際にロックする必要があるファイルの種類を Plastic SCM に伝えることができます。有効にすると、ファイルをチェックアウトすることで、そのユーザーが加えた変更をチェックインまたは取り消すまで、他のユーザーが同じ操作を行うことを防止します。ファイルをチェックアウトして作業している間は、そのファイルの新しいリビジョンが現れることはないという確信を持つことができます。

システムでは、次の操作が実行されます。

  • ファイルはロックされているか?ロックされている場合、チェックアウトはできません。
  • ロックされていない場合、ファイルは潜在的にロックされている可能性があります。Plastic SCM は、定義されたロックルールのいずれかにファイル名が一致するかどうかをチェックします。ファイル名がルールに一致する場合、ファイルはロックされます。

ルールを定義して、次の部分に適用できます。

  • すべてのリポジトリ(組織のルール)
  • 特定のリポジトリ。それらのルールはファイル拡張子(*.xlsx*.png*.blend など)または特定のファイル名(readme.txt など)に設定できます。

ロックルールを編集

  1. 組織(すべてのリポジトリ)に対するロックルールを作成/編集するには
    1. 適用するロックルールを入力します。「Load common lock rules(一般的なロックルールをロード)」ボタンをクリックして、使用される最も一般的なルール(バイナリファイルに関連するルール)をロードできます。さらにルールを追加することも、一部を削除することもできます。
      組織(すべてのリポジトリ)に対するロックルールを編集する
    2. ロックルールを格納するには、「保存」ボタンをクリックします。
  2. 特定のリポジトリに対するロックルールを作成/編集するには
    1. ロックルールを編集するリポジトリで、「Add repository rules(リポジトリルールを追加)」ボタンをクリックします。
      リポジトリに対するロックルールを編集する
    2. そのリポジトリ名の下に新しい空のフィールドが表示されます。
      リポジトリに対するロックルールを編集する
    3. 独自のルールを入力するか、「Load common lock rules(一般的なロックルールをロード)」をクリックして一般的なロックルールをロードします。それらのルールは編集することもできます。
    4. 保存」ボタンをクリックします。

    リポジトリルールはすべて、「Clear repository rules(リポジトリルールをクリア)」をクリックすることでいつでも削除することができます。


Plastic Cloud でのユーザーとグループ

Plastic Cloud では、ユーザーとグループの取り扱いに、通常の Plastic SCM サーバーと同様の基盤メカニズムが使用されます。ただし、Plastic SCM とは違って、LDAP、Active Directory、またはカスタム定義のユーザー/パスワードファイルからユーザーやグループを取得するのではなく、Plastic Cloud では次の方法で処理が行われます。

  • ユーザーは plasticscm.com から取得されます。管理者はユーザーを組織に招待することができ、plasticscm.com にサインアップしたユーザーは有効なユーザーとなります。
  • グループは組織によって定義されます。これは、組織の管理領域から定義されたクラウドベースの groups.conf のようなものです。管理者は、自分が作成したグループにユーザーを招待できます。

クラウドのユーザーとグループ

ユーザーとグループに対しては、クラウドサーバーへのアクセスポリシーを定義できます。アクセスポリシーは、通常のサーバーの場合と同様に、Plastic SCM GUI ツールかコマンドラインを使用して設定できます。この時点で、ウェブインターフェースで行う必要があるのは、ユーザー、グループ、およびその関係を定義することだけです。

管理者は、ウェブインターフェースでユーザーを管理者として定義することができますが、これは、それらのユーザーが組織の管理領域にアクセスできるようになるということに過ぎません。これによって Plastic リポジトリに影響が及ぶことは一切ありません。

Plastic SCM のユーザーとグループについて詳しくは、オンラインドキュメントを参照してください。


組織へのユーザーの追加

ユーザーとグループ」 組織管理領域で、「ユーザーを追加」をクリックすると、このページが表示されます。

Cloud 組織 - ユーザーを追加

招待しようとするユーザーのメールアドレスを入力します(plasticscm.com ユーザーでなくてもかまいません)。ユーザーはサインインする前に plasticscm.com にサインアップする必要があるものの、それにより有効なユーザーであるという前提の下にグループを設定することが可能になります。

デフォルトでは、すべての新規ユーザーは自動的に組み込み済みグループ Developers に追加されます。もちろん、このグループは削除したり名前を変更したりすることが可能です。


グループの設定

すべての新規組織にデフォルトで 2 つのグループがあります。AdministratorsDevelopers です。Administrator としてマークされるすべての新規ユーザーは Administrators グループに含まれ、それ以外の全ユーザーは Developers に含まれます。

新規グループの追加や、既存のグループの削除および名前変更を行うことができます。

また、ユーザーをグループに追加することもできます。グループ名の右側にある 編集アイコンをクリックするだけで、グループ設定領域に移動できます。

Cloud 組織 - 開発者グループの編集

ここでは、事前設定済みの Developers グループを編集するだけです。

ここで、ユーザーの削除、新規ユーザーの追加、新規グループの作成を行うこともできます。また、グループ名を変更したり説明を編集したりすることもできます。

新規メンバーを追加」をクリックすると、次のページが表示されます。

Cloud 組織 - 開発者グループへのユーザーの追加

ここでは、グループに追加しようとするユーザーのメールアドレスを追加するだけです。


設定のまとめ

これまで説明したように、組織の設定は簡単です。必要なすべての設定を数回のクリックで行うことができます。

この時点で、ウェブインターフェースで行えるのはユーザーとグループの設定のみです。それ以外は、通常どおり Plastic SCM GUI またはコマンドラインインターフェースで行います。


現在の制限事項と備考

備考 Plastic Cloud にアクセスするには、Plastic SCM リリース 5.4.16.719 以上を使用する必要があります。
備考 「デフォルト」のリポジトリは Cloud 内には作成されません。リポジトリにブランチをプッシュするには、先にリポジトリを手動で作成しておく必要があります。
制限事項 現時点では、Plastic Cloud 内の項目のリビジョンタイプは変更できません。これは使用している新しいストレージに伴う制限事項で、Plastic SCM で使用する標準リレーショナルデータベースとは異なります。
制限事項 パスベースのセキュリティは引き続きクラウドサーバーでは信頼されません。これはレプリケーション操作にとって大切な部分ではなく、フルチェックインワークフローをサポートするために近い将来に修正することを見込んでいます。

FAQ

製品

Plastic Cloud extension とは何ですか?

Plastic Cloud は、Enterprise Edition に対する拡張機能です。これは、Plastic SCM サーバーをオンプレミスで実行している複数のチームを同期するのに最適な方法です。

ギガバイト単位のデータを Plastic Cloud リポジトリ内で問題なくホストすることができます。詳細については、plasticscm.com/cloud をご覧ください


Plastic Cloud extension を使用するには何が必要ですか?

Plastic SCM ホステッドサービス内のリポジトリを、オンプレミスの Plastic SCM サブスクリプションと組み合わせて格納したい場合は、Plastic Cloud サブスクリプションが必要になります。

Plastic Cloud をサブスクライブするには、有効な Plastic SCM ライセンスが必要です。

例:

  • Plastic Cloud + 5 ユーザー分の Enterprise Edition ライセンス - チーム全体で Plastic Cloud にアクセスできるようになります。

Plastic Cloud extension を使用するには、ローカル(オンプレミス)の Plastic SCM サーバーが必要ですか?

Plastic Gluon を使用する場合は必要ありません。通常の Plastic SCM を使用している場合は必要です。

もう少し詳しくご説明しましょう。

プログラマーは、Plastic SCM による分散型のワークフローを使用することで、より優れたエクスペリエンスを実現することができます。つまり、クラウドへの直接のチェックインを行うのではなく、ローカルリポジトリと Plastic Cloud との間でブランチをプッシュ/プルすることによって、パフォーマンスを高めることができます。分散型で作業するには、ローカルサーバーが必要です。これは、チームで一元化したものでも、各開発者に対してローカルにインストールされたものでも、あるいはそれらを組み合わせたものでもかまいません。

ただし、Plastic Cloud に直接チェックインすることも可能です。Plastic Gluon のユーザーについては、この作業方法をお勧めします。このツールは、コードの操作は行わないものの、その他のバイナリアセットを取り扱い、かつマージ操作を必要としないユーザー向けに設計されています(ゲーム開発部門のアーティスト、ドキュメントライター、プロジェクトマネージャー、その他のチームメンバーなど)。また開発者も、必要であれば Plastic Cloud での直接チェックインやマージを行うことができます。


データを Plastic Cloud にアップロードするにはどうすればよいですか?

ローカルの Plastic SCM サーバー(またはチームのオンプレミスサーバー)から Plastic Cloud にデータをプッシュするだけです。

Cloud へのプッシュは、通常のリモート Plastic SCM サーバーへのプッシュと同じ方法で行えます。

同期ビューをセットアップして、ブランチをバッチでプッシュ/プルすることもできます。なお、リモートリポジトリは reponame@organization@cloud として参照されます。例:tetris@arcadegarage@cloud@cloud 部分では、完全な IP やドメイン名を指定するのではなく、クライアントサーバーに接続することだけを Plastic SCM に指示しています。


Plastic Cloud extension でチェックインとマージを行うことはできますか?

はい。直接チェックインとマージは、5.4.16.792(2016 年 11 月 14 日)から利用できます。以前は、直接チェックインとマージは開発者に対して推奨されていませんでした。動作が低速化しますし、ローカルリポジトリとの間でのプッシュ/プルの方が快適性が増すためです。しかし、この作業方法の方がシンプルで良いという要望が多くのお客様から寄せられました。

コードの操作は行わないものの、その他のアセットを取り扱うゲーム開発部門のアーティスト、ドキュメントライター、プロジェクトマネージャー、およびその他のチームメンバーの場合は、Plastic Gluon + Plastic Cloud を使用することで、非常に高い利便性が得られると思われます。これらのユーザーは、自分が必要とするアセットやコンテンツファイルのみを直接チェックインしたり、ダウンロードすることができます。また、排他的チェックインを設定して、一度に 1 人のユーザーだけが各ファイルに変更を加えられるようにすることもできます。

コード開発者は、Plastic SCM による分散型のワークフローを使用することで、より優れたエクスペリエンスを実現することができるでしょう。つまり、クラウドとの間でブランチをプッシュ/プルすることにより、より高い快適性を実現しながらも、必要に応じて集中型の作業を採用することもできます。また Cloud サーバーを使用してマージを行うこともできます。

開発者の皆様へ:

  • クラウドでのチェックインは、LAN 上のサーバーに対してローカルにチェックインを実行するのとは違い、データがインターネットを通じて移動する(またそれにより、よりレイテンシの高いネットワークを通過する)ことになるため、動作がより低速になります。これは、ドキュメントを操作するアーティストやチームメンバーにとっては問題ないでしょうが、きわめて高速なチェックインを期待する開発者にとっては、低速に思えるでしょう。つまり、クラウドに直接チェックインすることは、開発者にとって、SVN の時代に戻るようなものだとも言えます。なお、Unity では、集中型の作業を好む開発者のために、サイクル全体の最適化を継続的に行っています。
  • しかし、ブランチをプッシュ/プルする操作は、確かにネットワークレイテンシの影響を受けるものではありますが、それほど頻繁に行う操作でもありません。つまり、サーバーが遠隔地にある場合の方が、動作はより低速になるということです。何度もローカルチェックインを行った後、プッシュを 1 回実行するというのが、DVCS の作業スタイルです。これは、多くの開発者が Git/GitHub で日常的に行っているのと同じことです。

要するに、Plastic Cloud でチェックインやマージを行うことは可能ですが、より高速な操作だ必要だと感じている開発者の皆様には、DVCS + Plastic Cloud のワークフローがお勧めだということです。


Plastic Gluon を使用して Plastic Cloud にアクセスする場合、ファイルをロックすることはできますか?

はい、できます。また、Plastic Cloud 組織のダッシュボードから、チェックアウト時にロックされるファイルを設定することもできます。


Plastic Cloud にアクセスするには、どのバージョンの Plastic SCM が必要ですか?

5.4.16.719 以上が必要です。ネットワーク API が更新され、Plastic Cloud 用に拡張されたため、古いバージョンは機能しません。


Plastic Cloud への接続はセキュリティで保護されますか?

はい。Plastic Cloud では、SSL 接続だけが許可されます。Plastic では、@cloud へのすべての接続はセキュリティで保護される必要があるものと認識されます。

通常の Plastic SCM サーバーでは TCP と SSL の両方でリッスンが行われますが、Plastic Cloud では、通信のセキュリティを強化するため、対象が SSL に制限されます。

そのため、Cloud へのサーバー接続やクライアント接続は、SSL を使用するように正しく設定される必要があります(なお、これがデフォルトの設定となっています)。


Plastic Cloud 内のリポジトリを誤って削除してしまった場合はどうなりますか?

あわてる必要はありません。データはまだ存在しています。

実際には、リポジトリが削除されても、それが削除済みとしてマークされたに過ぎません。最長で 2 週間(14 日間)は、削除したリポジトリを復活させることができます(GUI 上では「削除の取り消し」と呼ばれます)。この 14 日間を過ぎると、リポジトリのデータとメタデータは完全に削除されます。

Cloud リポジトリの削除取り消し

注:「削除済み」リポジトリのリストを表示し、それらの削除を取り消すには、そのユーザーが組織の所有者である必要があります。


Plastic Cloud はどこでホストされるのですか?

Plastic Cloud は現在、Microsoft Azure でホストされています。つまり、信頼あるプロバイダーの、実績あるテクノロジーの上に構築されています。

Plastic SCM のメタデータは、SQL Server Azure と Blob ストレージを組み合わせた保存先に格納されます。データベースは、高可用性と冗長性を確保するために複製されます。

バージョン管理されているファイルは、Azure Blob ストレージに格納されます。各 Blob は、2 つの物理ロケーションで最大 6 回複製されます。


データセンターを選ぶとはどういうことですか?

データ転送を高速化するために、バージョン管理されているファイルデータの格納先として、最も近いデータセンターを選ぶことができます。

世界には複数のデータセンターがあるので、ご自分のチームに最も近いデータセンターを選ぶことにより、ネットワークレイテンシを減らし、データ転送を大幅に改善することができます。


Plastic Cloud では、リポジトリをオンラインで参照する手段が提供されますか?

現時点では提供されていません。Plastic SCM クライアントを使用して、通常のリモート Plastic SCM サーバーと同じように、リポジトリのリストを表示することができます。


ライセンスと価格

Plastic Cloud のライセンスの仕組みを教えてください。

Plastic Cloud にサブスクライブするには、有効な Plastic SCM ライセンス(「ライセンス」の詳細については以下を参照)が必要です。このライセンスとは、有効な Enterprise、Cloud、または Personal Edition のライセンスです。また、Trial Edition を使用することもできます。

さらに、チーム単位で料金が発生する Plastic Cloud サブスクリプションが必要です。

  • Plastic Cloud は、チームあたり月額 $4.95、ストレージ上限 15GB からご利用いただけます。このレベルは、小規模な(または少なくとも Plastic SCM が小規模とみなす)リポジトリを扱うチーム向けです。
  • 次のレベルはチームあたり月額 $19.95 で、ストレージ上限は 100GB です。これはゲーム開発チーム、3D 設計チーム、または大規模なバイナリを扱う必要があるチーム用に特別に設計されたレベルです。
  • 最初の 100GB を超えた後は、50GB のバケット単位でサブスクリプションが拡大され、1 バケットごとにチームあたり月額 $7.45 が加算されます。

Plastic Cloud では、サービスを中断することなく、サブスクリプションが次のサイズのレベルに自動的にアップグレードされます。次回請求の 7 日前に、お支払いの詳細を記載したメールが届きます。


Community Edition のユーザーですが、Plastic Cloud を使用できますか?

はい。オープンソースプロジェクトおよび非営利組織として認定された Community Edition のユーザーは、Plastic Cloud にサブスクライブして、ご自分の CE ライセンスを使用してサービスにアクセスできます。


Personal Edition のユーザーですが、Plastic Cloud を使用できますか?

はい。Personal Edition のご使用中は無料で Plastic Cloud にサブスクライブできます。


Plastic SCM の試用ライセンスを持っていますが、これを使って Plastic Cloud に接続できますか?

はい。試用ライセンスは完全な機能を備えたライセンスであり、これを使用して Plastic Cloud にアクセスできます。両方の製品を 30 日間無料で使用できるため、ご購入前にエコシステム全体をお試しいただくのに最適な方法です。


サブスクリプションをキャンセルした場合はどうなりますか?

サブスクリプションをキャンセルした場合、数日間(通常は 1 週間)はすべてのデータの取得が可能です。それを過ぎるとお客様の組織は削除され、スペースが解放されます。キャンセルするとすぐに、データが最終的に消去される時期を通知するメールが届きます。


最終更新

2020 年 11 月 23 日

組織の名前の変更が可能になりました。

2020 年 9 月 21 日
  • 誤ってリポジトリを削除した場合、最長で 2 週間は、削除を取り消すことができます
  • 2019 年 6 月 13 日
  • Plastic Cloud 全体のガイドが、新しいPlastic Cloud extension ガイドになりました。このガイドは、Plastic および Gluon のクライアントから Enterprise Edition と Cloud extension のライセンスを使用して Plastic Cloud にアクセスする方法を説明するために改良されました。
  • 2019 年 5 月 29 日
  • Plastic Cloud ダッシュボードにアクセスして組織のアクティビティを確認する方法組織を管理する方法に関するドキュメントを更新しました。
  • 2017 年 6 月 29 日
  • 高度なセキュリティ環境で作業している場合に、サーバーのプロファイルを作成するときに使用する特定のポートに関する注記を追加しました。
  • 2017 年 2 月 7 日
  • Windows、Linux、および Mac OS システムで Plastic Cloud Edition を使用する方法をご確認ください。
  • 2016 年 12 月 14 日
  • ガイド内の一部のスクリーンショットが更新されました。
  • 2016 年 11 月 30 日
  • Plastic SCM Enterprise Edition + Cloud extension と Plastic Cloud Edition の違いについて説明しています。
  • 2016 年 11 月 21 日
  • リリース 5.4.16.792 から、Plastic Cloud で直接チェックインとマージを利用できるようになりました。
  • 2016 年 1 月 21 日
  • Gluon から Plastic Cloud にアクセスする方法をご確認ください。
  • Plastic Cloud についてさらに質問がある場合は、「FAQ」をご覧ください。
  • 2015 年 12 月 4 日
  • いくつかの制限事項を削除しました。新しい機能が導入されます!